7月28日(日)、東京の日本武道館で令和6年度全日本少年少女武道練成会が開催されました。草津市剣道連盟のチームの一つとして、剣士達はこの全国大会に初めて出場します。行進曲に合わせて沢山のチームが会場に入場する中、育成会はひと際鮮やかなイエローの鉢巻きを目印に、剣士達の姿を探します。笑顔で行進する姿を見つけた時、この大会に出場できることへの感謝の気持ちと、この日のために稽古に励んできた剣士達を思い、胸が熱くなりました。

16試合会場に分かれて一斉に始まったトーナメント戦。一回戦、志津チームは一番最初の試合に登場しました。

どの剣士達も大舞台で緊張したことと思いますが、「始めっ!」の合図に合わせ、発声とともに勢いよく一歩を踏み出した姿は、とても堂々としていました。積み重ねた稽古を十分に発揮することに集中し、ひとつひとつの動作を丁寧に行った基本錬成では、五人全員に三本の旗が上がりました。勢いづいた剣士達は、一本勝負でも安定した試合運びで勝ちを重ね、見事初戦を突破することができました。

続く二回戦。先鋒と次鋒の試合が終わった時点で志津チーム0対相手チーム2。不利な状況に中堅・副将・大将が踏ん張り、志津チーム3対相手チーム2まで巻き返します。一本勝負でもしのぎを削る試合が続き、総合の結果は同点。基本錬成での結果が優先されるルールにより、ぎりぎりのところで勝利することができました。後に中堅の剣士から、その時の状況を聞いたところ、「大丈夫、俺等が勝つから!!(たぶん)」と先鋒と次鋒の剣士に声をかけたとのこと。共に頑張ってきた二人の分を、絶対に自分達が取り返すんだと奮起して掴んだ勝利でした。

そして三回戦。ここからは三本勝負での試合となります。どこまで自分たちの力が通用するのか挑戦しましたが、強豪を相手に敗北。相手チームの強さを思い知る結果となりました。負けたことは悔しいけれど、この日に向けて一生懸命に稽古を続けてきた剣士達の胸には、最後までやり切ったという達成感が、少なからずあったのではないでしょうか。

試合会場を去る前、剣士達はこの大会に出場したからこそ、お会いできた千葉県の相手チームさんへ、敬意を込めて挨拶をしました。

日本武道館での全国大会という最高の舞台は、いつかのオリンピックで話題となった「真夏の大冒険」という言葉のごとく、何にも代えがたい貴重な経験を与えてくれました。元立ちをつとめてくださった西脇先生はじめ、ご尽力を賜ったすべての方々に、心よりお礼を申し上げます。

一つの大きな山を越えた先には、再び稽古に励む日々が続いていきます。終わりは始まり。明日からまた、みんなで頑張りましょう。